こどものこころ・スマホ依存
こころが疲れた時のリラクゼーション動画
新型コロナウイルスと子どものストレスについて
スマホ依存にならないために,スマホとの共生めざしてポスター
PDFファイルを表示 2025年5月22日
・スマホは革命をもたらした:ここ10年の間に,通話やメールの枠を超えて,今では世界中で20億人以上の人々が,経路案内,,商品の価格・比較,購入,口コミ,ニュースのチェック,映画・音楽鑑賞,ゲーム,手帳,家計簿,健康管理,降灰状況,お金の取引など日常そのものになくてはならないものになり,災害.事故時にも役立つようになりました.
・スマホは人を支配するパワーを持った:絶え間なく情報にアクセスできるようになったせいで,何億人ものユーザーにとって麻薬のような存在になり現実からバーチャル世界の深みへとひきづりこまれています.そしてこどもへの影響は大人よりはるかに大きいのが現実です.
<利用状況,実態>
・10代はネットが圧倒的に利用され,年齢と共にTVが多くなる
・10代で人気:LINE95%. YouTube94%, Instagram73%, TikTok70%,twitter(X)66%.
・親は困惑,迷い,不安,使わせない罪悪感を抱いています.送迎や防犯,学校との連絡や動画展ゲームが持たせた理由で,小学生で29%が,中学生で3分の2が持つようになりその割合は激増しています.
・ネットの友達は居心地がいい:半分がリアル,半分はネット上の友達でネット上の友達には素の自分を出せる,趣味が合う,年齢関係なく仲良くなれる,直接関わりがないからこそ相談できるなどが理由になっています..
<やりすぎると 壊れる>
・からだ,こころ,お勉強,おかね,家族友達関係,眠りが壊れる.
・脳の発育不全:3年後全脳灰白質の体積が増加していなかった.
・スマホの光がメラトニンを低下させ,眠くならないようにする.内容に興奮してますます眠りを失う:不注意,多動・衝動,いらいら,集中力,コミュニケーション能力を低下させます.
・目:遠くが見えなくなる近視や目が内側に寄ってしまう内斜視,目の調節筋肉の疲労,ドライアイなど.
・スマホ難聴:大きな音を聞き続けるとおこる.首に負担も
・メンタル:1日3時間以上SNS使用した12歳から15歳はメンタルリスク2倍,9歳,10歳の子どものSNS利用が1時間増える毎に翌年摂食障害を発症する可能性が60%高くなったとの報告.
・小中学生が親に無断で課金した相談4024件(平均33万円)
・スマホの時間でこどもに必要な大切な時間を失う
・YouTubeの罠:興味ある動画→次々と推奨動画が現れて→止められない!アルコール依存者の前にお酒をぷらぷらさせているようなもの.
・早めに持たせて後悔ランキング:家族の会話⬇,寝不足になった,目が悪くなった.依存気味になった.成績が下がった.知らない人とつながった.有害サイトをみた.
<ネット依存の急増>
ネット依存が疑われる中高生は約93万人と推計され.さらに、「予備軍」も含めると約254万人に上るとの調査結果もある.
子ども(学童期)のメディア漬けチェック:
・好きな番組をビデオで何時間も見ている.深夜までテレビ,ビデオを見ているかゲームをしている.親との会話がない.些細なことで怒る,キレる,不機嫌になる.ゲームの時間を守れない.ケータイを片時も離さない.話題がテレビやゲームなどに偏っている.自分の部屋にこもって電子映像と接触が長い.
・Case1:スマホを自室・寝室に持ち込んで.眠れない,朝起きられない,遅刻,だるさ.頭痛.(黙って布団の中でやっていた)
・Case2:今後の検査予定説明したところ拒否.自分で判ってる
・Case3:朝寝坊って集団感染?クラスみんなで夜3時まで.
・スマホがそこにあるというだけで集中力・認知力が落ちる:試験での成績はA
・食事の楽しさ:スマホ机上<机上以外.食事も楽しめない.
・読解力:スクリーン上のテキスト<紙のテキスト:読書で成績↑
・スマホ中毒は実は大人:
①両親揃ってテレビ好き,深夜までテレビを見ることが多い.一日中つけっぱなし.朝起きてすぐテレビをつける②何か音がしていないと寂しい③メデイアとの接触時間のコントロールができない④ゲームやプログ,ネットサーフィンをしていると時間の経つのを忘れてしまう⑤子どもが側にいないとほっとする.
<ネットトラブル>
・トラブル発生:対人関係悪化.個人情報漏出,他人を傷つけてしまう,犯罪に巻き込まれる,金銭のトラブル
Case4:憂さ晴らしに相手の画像をアップ.LINEでみんなが見てしまう.画像をアップされた方は過敏になりおびえるようになった.
Case5:ネット上の優しい人:同年代の同性と,好きな趣味をやりとりしているつもりが,自撮りを送れと言われて,断るとこれまでの内容を暴露するといわれ強迫を受けた.
・ネットにはうそが簡単に入り込める(私の体験)悩んだら相談を.
・新しいだましテクニックが次々と.疑うこと.
・ネットを介した誘拐乱暴は10年で3倍.SNS,ゲームで誘う.直接関わりがないからこそ何でも言えて仲良くなっていたわけで,直接会ってしまったら台無し.会わないこと.
・ネット上のいじめ令和5年で約73万件,重大1306件
・親が「うちの子見て♡」と写真をアップ.←危険の認識をもって
SNS上の写真,建物から特定される.写真は加工される.
<ルール作りが必要>
・スマホってからだ壊すしトラブル起こすしこれってやばくね?
でもいまやこれがないと普通の生活ができない,遠くの友達とも仲良くできない.ルールを作りましょ.車だって車は左,人は右
・まずゲームや動画を一緒に楽しんで.流行中のゲームや動画サイトを知る.小学生のレベルならゲームは一緒に楽しめる.楽しい時間をこどもと一緒に共有して,それからここまで終わったら休もうね.時間で区切るよりゲームの一区切りでやめた方がぶち切れることは少ない.約束事もしやすい.また,なぜゲームを途中でやめることが難しいのか理解出来るし,同時にメデイア機器との過剰な接触がなぜいけないのか話して聞かせやすい.
・社会で作っている:香川県条例2020年平日60分以内(根拠あり),休日90分以内,21時までなど.オーストラリア(特定アプリ16歳未満禁止),ブラジル(小中学校はスマホ自体を禁止),フランス(15歳未満SNS利用は親の同意が必要),中国(未成年モード義務化),アメリカフロリダ州(13歳まではSNSアカウントを持てない,14,15歳は親の同意が必要)など.
<家庭でのルールの作り方>スマホを使うに当たって
①体を壊さないよう,トラブルを起こさないよう,あなたのため等の目的を伝える,②子どもが納得するものを.③子どもだけでなく家族それぞれがそれぞれのルールを一緒に作り取り組む.④子どもの年齢・性格・特性・環境を配慮する⑤低学年では簡単に,年長では前頭前野自分で抑制する力に期待をこめて作る.⑥紙に書いて目立つところに貼る.⑦まずは実験という形で始める.⑧柔軟性を持たせる,ポジティブな使い方は延長可など⑨交換条件は出さない(百点取ったら時間を延ばしてあげるなど)⑩守れたらしっかり褒める,破ったらよく正直に言ってくれたとやっぱり褒める.そして一旦中断して話そう.お互い心が離反しないように注意.(だからおまえはダメなんだ.意志が弱い子だ.私はダメな子なんだ,今度隠れてやってやる...)⑪トラブル防止のため親は責任をもってフィルタリングや内容をチェックする.(内容を時々見せてね,自分の顔や家をネットに上げないでね.ママがフォローワーになるよ.ID,パスワード,誰と,何をしているかしっかり把握する). 例:スマホ平日1時間,休日2時間の根拠.
付:・スマホは「母(父)の所有物」.母(父)が働いてそのお金で買ってそれをあなたに貸しているだけ.あなたの物ではない.持ち主の母(父)が管理するのは当たり前.自由に使いたかったら将来自分で働いて買いなさい.・何より一番愛しているあなたのため.トラブルからあなたを守るため.・ごめん,うちの親厳しくて9時以降はアウトなんだ,と友達に連絡させる.・あえてスマホタイムを作ることで頑張れることもある.・サンタが取り返しに来る.ロック箱の使用,4千円前後.
<もう一度依存の問題を考える>
現実の世界がうまくいっていないときほど大人も子どももゲームやインターネットなどの仮想現実の世界に逃げ込みたくなる.それは依存への近道.現実社会や学校生活でこどもが困りごとを抱えていないか,孤立感を抱いていないか.それがスマホを使い続けるもう一つの背景に思えます.学校,親,地域ぐるみでの支え合いが大切と思います.
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家庭で孤立感を抱えながら慣れない子育てをしている母親にとって,スマホが唯一社会とつながるツールであるかもしれません.スマホ片手に育児しているお母さん.赤ちゃんがみる母は横顔でこれでは顔と赤ちゃんは認識出来ません.そのことが表情を認識出来ない子どもを作り出すかもしれません.スマホをみながらの授乳は止めて,赤ちゃんの瞳を見つめながらの授乳をしてくださいと言いたいのですが,大切なのはスマホをみないで済むような環境作りを地域ぐるみでおこなっていくこと.同様に子どもがスマホに依存しないで済むようなリアルな環境作りをこども達に作ってあげることが大切だと思います.
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Case6:コミュニケーションが苦手な子 小5から学校になじめず不登校になった.そのままゲーム依存へ.肥満,糖尿病発症
大人ができること:子どもを依存にさせないために,「孤立させない」:夕食は家族みんなで楽しい会話と共に.学校での様子を共有.声かけをしよう.
大人ができること:子どもを依存にさせないために,「暇にさせない」リアルな世界にひっぱりだせ.(親 忙しいけど)
家事・家業を手伝わせる.いろんな集会や行事を作って参加する,させる.薩摩の郷中教育のような先輩が後輩に伝える体を使った遊び,習い事をさせる.絵,工作,楽器,昆虫採集,料理,地元の歴史などひとりひとりの好きな物,得意な物を見つけてあげる.キャンプの企画を一緒にする....など.
・ネット上のあふれるほどの情報は行った気,やった気,わかった気......気のせい.→自分の目で見て耳で聞いて,臭いを嗅いで,・肌で感じるそんなリアルな日々を実感させる.対GAMENより対GANMEN,対GOKAN
・世界が気づいてきた.知識より情熱,人間力:全米約5300大学中,学力テスト撤廃あるいはオプションとした大学3230校.知識はAIで十分.
こども達ができること:メデイアの価値ある活用方法をこども達自身が創造する.地元の自然や歴史・文化の良さを発見して写真や映像で発信(大都会からみたら感動,新鮮).町役場に自分たちで作ったPR動画をプレゼント.お年寄りと話す会を作って元気百倍動画編集.プログラミングでソフト作り.こども達は大人が考えもしないことを発想するものです.
<デジタル社会はますます発展 有用なアプリの開発・利用>
例:
・ポケモンスリープ:眠れば欲しいキャラクターが手に入る.実際これで一時間睡眠時間が伸びたと報告.
・ポケモンスリープ:眠れば欲しいキャラクターが手に入る.実際これで一時間睡眠時間が伸びたと報告.
・不登校児への活用:東京都渋谷区のメタバース(インターネット上の仮想空間)上に設けた教室に制服姿のかわいい男の子のアバター(分身)が席に着く.操るのは小学3年生の男子児童.好きな時間にニックネームで入室してスタッフや臨床心理士と相談したり,他のメンバーとゲームで遊んだり出来る.「直接会うより気楽」メタバースをきっかけに顔の見える人間関係につなげられるようになればと期待がかかる.(不登校の小中学生約30万人,このうち38%が周囲の支援なし)

ひとり,一人を大切に |